牛へのこだわり
・環境へのこだわり牛へのこだわり
原料から国産の飼料で安全・安心
飼料を食べる短角牛牛に与える飼料に、十勝産の飼料用のトウモロコシ(デントコーン)で作った乳酸発酵飼料、十勝産の食用に向かない小麦、傷大豆、ビートの搾り粕などを利用することで、飼料の国産自給率99%以上を達成しています。輸入した原料を日本で加工したものを「国産飼料」と呼ぶ場合もありますが、北十勝ファームの「国産自給」とは「原料も国産」であることを意味しています。
豊かな自然の力で健康・元気
放牧中の短角牛北十勝ファームの牧場の裏手には、北海道唯一の「雑木林の天然林」(3,700haに及ぶ九州大学の演習林)が広がっています。ヒグマも住むこの林には、天然林ならではの大きなナラの木がたくさん生えています。北十勝ファームでは、その林の中で湧き出ている水を牧場内に引き込み、牛の飼育に使用しています。牛たちは毎日、この「人もうらやむナチュラルウォーター」を飲んで健康に育っています。
さらに、北海道十勝の雄大な広葉樹の山々に囲まれた緑豊かな牧場での放牧飼育が、牛たちをのびのびと、元気に健康に育てています。
独自の飼料配合率でおいしさを追求
牛肉の味は肥育時に与えた餌によって大きく変わります。
一般の牧場では、基本的に市販の配合飼料をそのまま使用しますが、北十勝ファームでは、牛の生育状態に合わせて おいしい肉になるための飼料の配合割合を日々模索しています。その甲斐あって、取引先の方からは「北十勝ファームの肉は臭みがない」と高い評価をいただいています。
環境へのこだわり
たい肥を地域で循環させて環境負荷を低減
北十勝ファームで作られたたい肥は、近所の畑作農家で使用してもらい、牛の飼料となるデントコーンを生産してもらっています。これにより、飼料購入、たい肥の輸送、および畑作農家の方の肥料購入にかかわるエネルギーを削減しています。
この地域循環農業の取り組みにより、北十勝ファームの牛の95%を占める「短角牛」では、一般の黒毛和牛のお肉よりもCO2、CH4、N2Oの排出量が半分程度に抑えられている可能性もあります。(「地域自給飼料を活用した日本短角種の生産は地球温暖化負荷が低い – 農林水産研究情報総合センター」図3の左端「日本短角種 放牧育成・地域自給飼料肥育」が、北十勝ファームの短角牛です)
牛舎の「敷料(牛舎に敷く「牛の布団」)」を牧場内で循環
北十勝ファームでは、牛舎で発生する牛の糞・尿の一部を「たい肥舎」で発酵させ、購入した木くずに混ぜて牛舎に戻しています。敷料には、通常、木くずなどを使用しますので、これにより木くずの消費量が削減されます。
この循環の過程で、牛舎に戻す敷料の中にも、たい肥を分解する菌が混ざりこむため、牛舎内の糞・尿までもが分解されます。したがって、北十勝ファームの牛舎には臭いがありません。さらに、菌による発酵を促進するために牛舎の周囲には、炭埋とブラックシリカを施しています。
たい肥は、放線菌(植物の成分であるリグニンを分解する菌)の働きにより、土のような匂いに変わります。